ハンドメイド作品を作るとき、「どの接着剤を選べばいいの?」と迷ったことはありませんか。
素材や用途によって接着剤が合わず、せっかくの仕上がりが台無しになってしまうことも珍しくありません。
この記事では、ハンドメイドに使えるさまざまな接着剤の選び方や使い分けのポイントを詳しく解説し、あなたの作品作りをもっと楽しく、失敗しないものに導きます。
強度や乾燥速度、安全性など、ハンドメイドをより快適にする情報も満載です。
あなたにぴったりのハンドメイド接着剤を見つけるためのヒントを、ぜひチェックしてください。
ハンドメイドで使う接着剤の選び方

ハンドメイド作品の完成度や耐久性を高めるためには、使用する接着剤の選び方がとても重要です。
材料や作りたいアイテムによって適した接着剤は異なります。
使い心地や仕上がりの美しさなども考慮し、ご自身の作品に最適な接着剤を選びましょう。
素材ごとに適した接着剤
ハンドメイドの材料には、布、紙、皮革、木材、金属、プラスチック、ガラス、樹脂などさまざまな種類があります。
素材ごとに相性のいい接着剤を選ぶことが、強度や見た目の美しさを大きく左右します。
- 布・フェルト:布用ボンドや手芸用接着剤が適しています。
- 紙:スティックのりや木工用ボンドが使いやすいです。
- 金属・プラスチック:エポキシ系や瞬間接着剤が強力です。
- ガラス:ガラス用接着剤やUVレジンの使用がおすすめです。
それぞれ素材に合う接着剤を使うことで、より安心して作品作りができます。
用途別の選定ポイント
同じ素材でも、用途や求める性能によって選ぶべき接着剤は変わります。
用途 | おすすめの接着剤 | 特徴 |
---|---|---|
アクセサリー | エポキシ系接着剤・UVレジン | 高い透明度と強度、細かいパーツにも対応可 |
布小物 | 布用ボンド | 乾燥後も柔らかさを保ちやすい |
工作・立体作品 | 木工用ボンド・多用途接着剤 | 広い面積や異素材接着に便利 |
先にどんな仕上がりや用途になるかをイメージしながら選択すると良いでしょう。
強度と耐久性の違い
接着剤にはそれぞれ強度と耐久性に違いがあります。
例えば、瞬間接着剤は速乾性が高く短時間で接着できますが、衝撃や水分にはやや弱い傾向があります。
一方でエポキシ系接着剤は乾燥時間が長いものの、強度や耐熱性が高く、重いパーツや屋外で使う作品にも適しています。
使用する環境に合わせて、耐水性や耐熱性も確認しましょう。
乾燥速度による使い分け
接着剤の乾燥速度は作業工程や仕上がりに大きく影響します。
瞬間接着剤は短時間で手早く仕上げたい時に便利ですが、位置調整が難しいこともあります。
木工用ボンドや手芸用接着剤は乾燥に数十分から数時間かかるものが多く、じっくり作業したいときや広い面積の接着に向いています。
作業スタイルや工程に合わせて、最適な乾燥速度のものを使い分けることがコツです。
透明度や仕上がりの美しさ
作品の見た目を美しく仕上げたい場合は、接着剤の透明度や乾燥後の質感にも注目しましょう。
アクセサリーやクリアパーツを使った作品には、乾燥後に透明になる接着剤やUVレジンがぴったりです。
木工用ボンドや布用ボンドも、乾くと目立たなくなるタイプなら雑に付いてもきれいに仕上がります。
美しい仕上がりを目指すなら、色や艶感も確認して選んでみてください。
安全性・匂い・使いやすさ
安全性や匂いの強さ、作業時の使いやすさも接着剤選びでは重要なポイントです。
小さなお子様やペットがいる場合は、人体に優しい成分や低臭タイプのものを選びましょう。
また、手につきにくいノズルや、少量ずつ出せる容器なども作業効率を高めてくれます。
ご自身の作業環境や健康を考慮して、安全で快適に使える接着剤をチョイスするよう心がけましょう。
ハンドメイドでよく使われる接着剤の種類

ハンドメイド作品の仕上がりや耐久性を左右する重要なアイテムが接着剤です。
素材や用途によって最適な接着剤を選ぶことで、作品がより美しく、長持ちします。
ここでは、ハンドメイドで特によく使われる接着剤の種類について紹介します。
エポキシ系接着剤
エポキシ系接着剤は、2つの成分を混ぜて使用するタイプの強力な接着剤です。
金属・ガラス・陶器・プラスチックなど、さまざまな素材をしっかりと接着できます。
硬化後は耐水性や耐熱性があるため、壊れやすいパーツの補修や重たいパーツの固定にも最適です。
使う際は混合の手間が必要ですが、その分高い接着力が期待できます。
特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|
2液混合型 | 高い接着力 | 手間がかかる |
耐水・耐熱性あり | 幅広い素材に対応 | 硬化まで時間が必要 |
瞬間接着剤
瞬間接着剤は、その名の通り短時間で強力に接着できるため、手早く作業したいときにおすすめです。
プラスチックや金属、木材など幅広い素材に使えますが、水に弱い点があるため注意が必要です。
樹脂パーツや細かい装飾の固定にも役立ちます。
- とにかく早く接着したいとき
- 細かいパーツの固定
- 金属やプラスチックに最適
多用途ボンド
多用途ボンドは、紙・布・プラスチック・木・金属など、素材を選ばず使える万能型の接着剤です。
ハンドメイド初心者から上級者まで幅広く愛用されています。
乾燥が早く扱いやすいだけでなく、乾燥後も透明なので見た目にも影響しにくい点が魅力です。
しかし、非常に重い素材や特殊な素材には向かない場合もあるので用途に合わせて使い分けましょう。
木工用接着剤
木工用接着剤は、木材の接着に特化した白い接着剤です。
乾くと透明や半透明になり、接着部分が目立ちにくい特徴があります。
木製フレームやパーツの組み立て、小物作りに適しています。
安全性も高く、お子様の工作にもよく使われます。
布用接着剤
布用接着剤は、布やフェルト、レースなどの布製素材同士の接着に適した専用接着剤です。
洗濯にも耐えられるタイプが多いため、布小物やアクセサリー作りに便利です。
アイロンを使うタイプやそのまま接着できるタイプがあり、用途に合わせて選べます。
UVレジン
UVレジンは、紫外線を当てることで硬化する液状樹脂です。
接着剤としてだけでなく、コーティングや立体モチーフの成形にも使われます。
透明感があり、細かな装飾やアクセサリー作りにぴったりです。
仕上げたい部分に流し込んで、UVライトや太陽光で硬化させます。
グルーガン
グルーガンは、スティック状の樹脂を加熱・溶解して接着する道具です。
手芸や工作だけでなく、リースやインテリア雑貨作りにも活用されています。
接着力が高く、短時間で仮止め・本止めができるのが特徴です。
熱を加えるため、熱に弱い素材や小さい子どもがいる場所では十分に注意しましょう。
素材別にみるハンドメイド接着剤の使い方

ハンドメイド作品を作る際は、使う素材によって適切な接着剤を選ぶことが重要です。
それぞれの素材に合った接着剤を使うことで、作品の仕上がりや耐久性が大きく変わります。
ここでは、代表的な素材ごとの接着方法とポイントを紹介します。
金属パーツの接着
金属同士の接着には、エポキシ系や二液混合タイプの強力接着剤がよく使われます。
パーツ同士をしっかり固定するため、接着面の油分や汚れを拭き取ってから使うのが基本です。
接着剤を適量塗り、ズレないようにしっかり押さえたまま固まるまで数分~数十分待ちましょう。
細かいパーツはピンセットやマスキングテープを使うと扱いやすくなります。
接着剤の種類 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
エポキシ系 | 強力で耐久性が高い | 硬化まで時間がかかる |
瞬間接着剤 | すぐに固まる | 多用すると白化することがある |
プラスチック同士の接着
プラスチックを接着する場合は、プラスチック専用や樹脂対応の接着剤を選びましょう。
素材によっては一般的な接着剤では付かないこともあるので、アクリルやポリスチレンなど素材名をチェックしましょう。
- PPやPEなどの難接着素材には専用のプライマーが必要
- 瞬間接着剤は手軽ですが割れやすいことがある
- 溶剤系接着剤は強度が出やすいが換気に注意
透明感を活かしたい場合は、はみ出した接着剤をすぐに拭き取りましょう。
ガラスや天然石の固定
ガラスや天然石は表面が滑らかで硬く、重さもあるため、専用の接着剤を使うことが大切です。
UVレジンやエポキシ系の接着剤は透明度が高く、見た目も美しく仕上がります。
パーツを固定したら、完全に硬化するまで動かさないよう注意しましょう。
仕上がりにムラが出ないよう、薄く均一に塗ることがポイントです。
布・レザーの貼り付け
布やレザーなど柔らかい素材は、水性の布用ボンドやレザー用の接着剤が適しています。
アイロンで圧着するタイプや、乾くと透明になるタイプを使うときれいに仕上がります。
厚みのある布や起毛素材は、しわやヨレができないよう伸ばしながら貼り付けましょう。
洗濯や摩擦に耐えるためには、完全に乾かしてから使用することが大切です。
紙や木材の接着
紙の接着には速乾性の紙用ノリやスティックのり、木材には木工用ボンドが一般的です。
木材は接着面を軽くヤスリがけしておくと、よりしっかりと付けることができます。
紙はしわにならないように均一に塗り、乾かすまで重しをすると美しく仕上がります。
木材の厚みや重さによっては、クランプなどで固定することもおすすめです。
複数素材の組み合わせ
異なる素材同士を組み合わせる場合は、それぞれの素材に対応した多用途接着剤やエポキシ系を利用すると安心です。
どちらか片方に合わせた接着剤を選ぶより、両方に合ったものを使うと強度がアップします。
接着面をきれいにし、素材によっては目荒らし(表面を軽く削る)を加えると接着力が上がります。
作業時は素材の重さや動きを想定し、十分な時間をかけて固定・乾燥させましょう。
ハンドメイド接着剤のメリット

ハンドメイド作品を作る際に、接着剤はとても便利なアイテムです。
道具の使い方に慣れていなくても、比較的簡単に扱えるため初心者にもおすすめです。
また、多彩なタイプがあるため、作品や素材に合わせて選べるのも魅力となっています。
作業効率や仕上がりの精度を高めてくれるため、ハンドメイド愛好家にとっては欠かせない存在といえるでしょう。
手軽さと時短効果
ハンドメイド接着剤の大きなメリットは、なんといっても手軽さです。
針や糸などの道具を使わなくても、さっと塗るだけでパーツ同士を簡単に固定することができます。
乾燥時間が短いタイプも多く、作業ごとに時間をかけず次の工程に進めるのも嬉しいポイントです。
- 塗布が簡単で初心者でも使いやすい
- 乾燥や接着にかかる時間が短い
- 洗濯や衝撃に強い製品もラインナップ
- 布・紙・金属など用途に応じて選べる
忙しい中でも隙間時間で作業できるので、日常にハンドメイドを取り入れやすくなります。
細かい作業に適した精密性
繊細なハンドメイド作品では、接着剤の精密性がとても大切です。
細いノズル付きタイプや、一滴ずつ出せるボトルなど種類が豊富なため、小さなパーツの貼り合わせに最適です。
タイプ | 主な用途 |
---|---|
ペン型 | 細部のパーツ接着、文字描きなど |
チューブ型 | 広い面への塗布、大きめの素材用 |
スティック型 | 紙作業、軽い素材におすすめ |
細かい部分も美しく仕上げやすく、作品全体の完成度アップにつながります。
パーツ破損時の修理性
ハンドメイド作品は使っているうちにパーツが外れてしまうことがありますが、接着剤を使えば簡単に補修できます。
繊細なアクセサリーや布製の小物など、壊れてしまった部分も手早く直すことができます。
余分に道具を用意する必要がなく、応急処置が可能なのも大きなメリットです。
適切な接着剤を選ぶことで、修理後も美しく違和感のない仕上がりになります。
これによりお気に入りの作品を長く愛用できるのが嬉しいポイントです。
ハンドメイド接着剤のデメリット

ハンドメイド作品を作る際に便利な接着剤ですが、実際にはいくつかのデメリットも存在します。
用途や素材によっては意図しないトラブルにつながる場合があるため、注意が必要です。
ここでは、代表的なハンドメイド接着剤のデメリットについて紹介します。
剥がれやすさ
ハンドメイド用の接着剤は手軽で便利ですが、素材や使い方によっては剥がれやすい場合があります。
特に、布や革、木など異素材同士を接着する場合、十分な強度が得られないことがあります。
- 水や汗に弱いので、日常使いのアイテムには不向きな場合がある
- 衝撃や曲げに弱く、一部が浮いてきてしまうこともある
- 乾燥時間や圧着方法を守らないと、さらに接着力が落ちやすい
また、時間が経つと自然に剥がれてくるリスクもあるため、耐久性が求められる場合は他の留め具や縫製と併用する工夫が必要です。
仕上がりの変色リスク
接着剤を使用することで、完成した作品の見た目が変わってしまうことがあります。
特に透明な素材や淡い色の布では、接着剤の成分がしみだしたり、変色したりすることがあります。
素材の種類 | 変色しやすさ | 対策 |
---|---|---|
布 | 高い | 裏面から塗る・量を調整する |
プラスチック | 中程度 | 専用接着剤を使う |
木材 | 低い | 色のつかない接着剤を選ぶ |
接着剤の種類によっては乾いた後に黄ばみや白っぽい跡が残るものもあるため、仕上がりを重視したい方は注意しましょう。
使用時の臭い・アレルギー
接着剤の中には特有の強い臭いを発するものがあります。
作業中や乾燥中は、部屋中に接着剤の匂いが充満してしまうこともあるため、換気が必要です。
また、肌が敏感な方やアレルギー体質の方は、成分による手荒れやかぶれなどのリスクも無視できません。
症状が出やすい方やお子様が使う場合は、手袋やマスクの着用、市販の低刺激性や無臭タイプなどを選ぶと安心です。
ハンドメイド接着剤を上手に使うためのコツ

ハンドメイド作品をきれいに仕上げるためには、接着剤の使い方にちょっとしたコツが必要です。
素材ごとに適切な接着剤を選ぶだけでなく、使い方にも細かなポイントがあります。
基本を押さえておけば、作品の完成度がぐんとアップします。
ここでは、具体的なポイントをわかりやすくご紹介します。
接着面の下準備
接着面の下準備は仕上がりを大きく左右します。
ほこりや油分、水分が残っていると、接着力が弱まる原因になります。
ウエットティッシュや柔らかい布で表面をきれいに拭いたり、紙ヤスリで軽く傷をつけると、接着剤がよりしっかりと定着します。
パーツが小さい場合はピンセットを使い、丁寧に表面を掃除しましょう。
特に金属やプラスチックは油分が残りやすいので、細かいところまで気を付けるのがおすすめです。
使用量と塗布方法
接着剤は、多すぎても少なすぎても仕上がりに影響します。
パッケージの説明書を参考にしつつ、適切な量を意識して使いましょう。
- 均一に薄く塗ることでムラをなくし、見た目もきれいになります。
- はみ出しやすい部分には、楊枝や細いヘラを使って塗布すると便利です。
- 粘土状やジェルタイプの場合は、指やスポンジを使って広げてもよいでしょう。
作品によっては、塗布方法を変えるだけで仕上がりの強度や美しさが大きく変わります。
タイプ | おすすめの塗布方法 |
---|---|
液状タイプ | 細いノズルや筆で均一に薄く伸ばす |
ジェルタイプ | 指やヘラで丁寧に広げる |
スティックタイプ | 直接こすりつけて密着させる |
硬化・乾燥中の固定方法
硬化や乾燥の工程は、接着力を十分に発揮させるための重要なステップです。
多くの場合、接着したパーツがズレないようにしっかりと固定する必要があります。
小さなパーツはピンセットや洗濯ばさみを使って固定しましょう。
大きめの作品には重しを乗せたり、ゴムバンドなどで軽く押さえるとズレにくくなります。
乾燥時間は使用する接着剤ごとに異なるので、必ずパッケージを確認してください。
焦って動かすと、せっかくの接着面が剥がれてしまうこともあります。
しっかりと時間をおいて、十分に乾燥させるように心がけましょう。
失敗しないハンドメイド接着剤の選び方・使い方まとめ

ハンドメイド作品を作る際、接着剤の選び方や使い方はとても大切です。
作品の素材や仕上がりによって適切な接着剤を選ぶことで、完成度が大きく変わります。
自分に合った接着剤を見つけ、安全で楽しいハンドメイドライフを送りましょう。
接着剤の特長や使い方を理解しておくと、失敗やトラブルもぐっと減ります。
最後に、困ったときは商品パッケージの使用方法をよく読んだり、専門店で相談してみるのもおすすめです。
あなたのハンドメイド作品が、接着剤の正しい選び方と使い方で、より素敵に仕上がることを願っています。