プラモデル製作で「どの接着剤を使えばいいのか迷ってしまう」という経験はありませんか。
種類が多く、それぞれ用途や特徴が異なるため、選び方に悩む方は多いでしょう。
せっかくこだわって作ったのに、接着剤選びを間違えて失敗してしまうのは避けたいところです。
そこで本記事では、プラモデル用接着剤おすすめのタイプや選び方、用途ごとのポイントなどをわかりやすく解説します。
あなたの理想のプラモデル製作を叶えるための情報を、ぜひ最後までご覧ください。
プラモデルにおすすめの接着剤と選び方のポイント

プラモデル作りを楽しむうえで、接着剤選びは仕上がりに大きく影響します。
用途や素材、仕上げ方に合わせて最適な接着剤を選ぶことで、パーツ同士がしっかり接着でき、見た目も美しく完成させることができます。
代表的な接着剤の種類を知り、特徴を理解して選ぶことが失敗しないポイントです。
定番モデル用接着剤
定番のプラモデル用接着剤は、プラスチック専用に設計されており、強力にパーツを接着できる点が魅力です。
多くの模型メーカーから様々なタイプが販売されており、初めての方にも使いやすい液状やチューブタイプが主流です。
タミヤセメントやMr.セメントなどがよく知られており、しっかりとプラスチック同士を融合させるように接合するため、強い接着力を発揮します。
流し込みタイプの特徴
流し込みタイプの接着剤は、さらさらとした液状で細かい隙間にもスムーズに浸透するのが特長です。
筆付きのボトルが多く、小さなパーツや複雑な部分の接着にも便利です。
パーツを合わせて隙間に流すだけという簡単な使い方で作業効率も上がります。
- 細部の補修や組み立て作業に最適
- 気泡が入りにくく、きれいな仕上がりになる
- 乾燥も比較的早く、作業テンポが良くなる
瞬間接着剤のおすすめ用途
瞬間接着剤は、接着時間が非常に短く仮止めや補修作業に重宝します。
金属やレジンなど、プラスチック以外の部品にも使える万能型なのが嬉しいポイントです。
用途 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
仮組み・仮止め | すぐに固定できる | 固まった後の修正が困難 |
パーツの補修 | 多素材に使える | 白化現象に注意が必要 |
使う量や場所を調整しながら、適材適所で使い分けるのがおすすめです。
エポキシ系接着剤のメリット
エポキシ系接着剤は、2つの成分を混ぜて使うため非常に強力かつ耐久性に優れています。
重いパーツやストレスがかかる部分に最適で、修理や補強にも活躍します。
また、隙間を埋めながら接着できるので、パテ代わりに細かな造形作業にも使用されることがあります。
硬化後はやすり掛けや塗装もでき、仕上がりが丈夫になるのが魅力です。
ABS・透明パーツ向け接着剤の選び方
ABS樹脂やクリアパーツは一般的なプラモデル用接着剤では白化や割れの原因になることがあります。
専用接着剤を選ぶことで、透明感を損なわずきれいに仕上げることができます。
特にクリアパーツには無溶剤タイプや、曇りにくいノンフォグタイプの専用製品がおすすめです。
ABS用では専用記載があるか、適合素材一覧を必ず確認しましょう。
用途別のおすすめ接着剤
プラモデル接着剤は用途に合わせて最適な種類を使い分けていくことがポイントです。
- 組み立て主体:流し込みタイプや定番セメント系
- 補強や修理:エポキシ系や瞬間接着剤
- 透明パーツやABS:専用接着剤や無溶剤タイプ
使用シーンごとに使い分けることで、より美しい作品作りが可能になります。
プラモデル用接着剤の種類ごとの特徴

プラモデル製作に使われる接着剤にはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴や使い方があります。
用途や素材、作業工程に合わせて接着剤を選ぶことで、仕上がりが良くなり作業効率もアップします。
ここでは代表的なプラモデル用接着剤の特徴について紹介します。
溶剤系接着剤
溶剤系接着剤は、プラスチック表面を一時的に溶かして接着するタイプです。
プラモデルの基本的な組み立てに広く使われており、完成後の強度もしっかりしています。
乾燥時間は数分から数十分ほどで、比較的速く作業が進みます。
主にポリスチレンやABS樹脂などのプラスチック同士の接着に向いています。
- しっかりとした接着力が得られる
- 塗装前の下地としても使いやすい
- 接着部分が少し溶けるので隙間が埋まりやすい
- 他の素材や塗装済みパーツには不向き
流し込みタイプ
流し込みタイプは液体がサラサラで、細かい隙間にもスッと流れていく接着剤です。
パーツを組み合わせた状態で、接着剤を流し込むことで隙間に広がり綺麗に接着できます。
塗る量を調整しやすく、余分な部分に付きにくいのも特徴です。
繊細な作業や細かなパーツの接着に特におすすめです。
特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|
非常にサラサラした液体 | 細部までしっかり届く | 液ダレに注意が必要 |
すぐに乾く | 作業効率が良い | 急いで位置決めしないとズレやすい |
強い溶着力 | パーツの一体感が出る | はみ出しすぎると表面を傷める |
瞬間接着剤
瞬間接着剤は、ごく短時間で強力に硬化する接着剤です。
プラスチックだけでなく金属やレジン、ゴムパーツなどの異素材の接着や、補修などにも使われます。
少量で強い力が得られるため、パーツの補強や細かい部分の固定にも便利です。
乾燥がとても速い分、つけ直しや微調整がしにくい点に注意が必要です。
エポキシ接着剤
エポキシ接着剤は二つの成分(主剤と硬化剤)を混ぜて使うタイプの接着剤です。
プラモデルだけでなく、金属や木材、陶器など幅広い素材に対応します。
硬化後の強度が非常に高く、大きなパーツや重量物の接着、強度の必要な補修に適しています。
混ぜてから少し時間に余裕があり、微調整しながら作業できるのも利点です。
ただし完全に硬化するまでに数時間かかる場合があり、急いで作業を進めたいときには工夫が必要です。
プラモデル接着剤のおすすめ人気商品一覧

プラモデル制作に欠かせないアイテムのひとつが接着剤です。
種類や特徴、用途ごとにさまざまな製品が販売されているため、どれを選べばよいか迷ってしまうことも少なくありません。
ここでは人気の高いおすすめのプラモデル用接着剤を紹介します。
タミヤ タミヤセメント各種
タミヤセメントは初心者から上級者まで幅広い層に愛用されているロングセラーのプラモデル用接着剤です。
スタンダードなチューブタイプをはじめ、細かい作業に便利な流し込みタイプ、速乾性の高いクイックタイプなど、用途に応じて様々な種類が用意されています。
特に流し込み接着剤タイプはパーツの合わせ目に沿って染み込ませるだけで簡単に接着できるため、繊細な模型作りにぴったりです。
商品名 | 特徴 | 容量 |
---|---|---|
タミヤセメント(通常型) | 標準的な使いやすさ | 20ml |
タミヤ流し込み接着剤 | 細部の接着に最適 | 40ml |
タミヤセメント(速乾) | 作業スピードが早い | 40ml |
GSIクレオス Mr.セメントシリーズ
GSIクレオスのMr.セメントシリーズは、模型愛好家から高い評価を受けている接着剤です。
流し込みタイプや速乾タイプ、使いやすいボトルデザインなど、作業効率や精度を追求したラインナップが特徴です。
プラ素材の溶着力が高く、強力な接着を求める方におすすめです。
- Mr.セメントS(流し込みタイプ)
- Mr.セメントSP(速乾型流し込みタイプ)
- Mr.セメント(通常タイプ)
WAVE OMシリーズ
WAVE OMシリーズは、模型用に特化したオリジナルの接着剤です。
パーツ同士のクリアランスが小さい場合でも均一に流れてしっかり接着できます。
粘度や乾燥速度など細かいニーズに応じてラインナップが豊富に揃っています。
OM-01(標準タイプ)は使い勝手が良く、初めての方にも扱いやすい設計です。
アロンアルフア モデル用シリーズ
アロンアルフアのモデル用シリーズは、瞬間接着剤として知られています。
プラスチックパーツだけでなく、金属やレジンパーツなど異素材への応用も効くのが大きな特徴です。
細ノズルタイプやゼリー状タイプなど、接着面の大きさや作業内容に合わせたバリエーションから選べます。
使用の際は接着剤が強力なため、パーツの固定位置をしっかり決めてから使うのがポイントです。
リモネン系接着剤
リモネン系接着剤はオレンジの香りが特徴的な、天然由来成分を利用した接着剤です。
従来の溶剤系接着剤に比べて臭いが少なく、作業環境を快適にしたい方におすすめです。
特に長時間の模型製作や室内作業に適しています。
接着力も十分で、プラモデルの各部品もしっかり固定できます。
プラモデル初心者におすすめの接着剤選びのコツ

プラモデル作りをはじめる際、パーツ同士をしっかりと固定するための接着剤選びはとても重要です。
初心者でも扱いやすい接着剤を選べば、作業がスムーズになり失敗も減らせます。
ポイントごとに、選ぶ際にチェックすべき点をまとめました。
乾燥時間と作業性の確認
接着剤によって乾燥時間が異なるため、作業スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
例えば、じっくり位置を合わせたい場合は乾燥に時間がかかるタイプを選ぶと安心できます。
逆に、短時間で組み立てたい場合は速乾性のある接着剤が便利です。
接着剤の種類 | 乾燥時間 | 特徴 |
---|---|---|
流し込みタイプ | 数分〜10分程度 | 細部にも流れやすく、扱いやすい |
ゼリー状タイプ | 10分〜数十分 | 厚みがあり、接着面を調整しやすい |
速乾タイプ | 1分未満〜数分 | とにかく早く固めたい部分向き |
それぞれの特徴を知っておくことで、模型の制作途中に「もっと乾くのが早ければよかった」など後悔することを減らせます。
臭い・安全性に配慮した選択肢
プラモデル用接着剤にはシンナー系やアルコール系などさまざまな種類があります。
中にはにおいが強かったり、換気に気をつけなければいけないものもあります。
- 小さなお子様やペットのいるご家庭
- 換気のしづらい部屋で作業する場合
- お肌が弱い方やアレルギーをお持ちの方
このようなケースでは、低臭・低刺激タイプの接着剤を選ぶのがおすすめです。
また、「安全キャップ付き」や揮発成分が抑えられている製品も多く販売されていますので、パッケージの表示をよく確認しましょう。
細かい作業で重宝するノズルや筆
細かい部分の接着は、ノズルの形や専用の筆が添付されているかどうかも大切なポイントです。
ノズルが細いと、小さなパーツの隙間にもピンポイントで塗布できますし、筆つきなら広い面にもムラなく塗れます。
特に以下のようなタイプが人気です。
選択肢 | 使いやすさ | 特徴 |
---|---|---|
極細ノズルタイプ | ★★★★★ | ピンポイントな接着に最適 |
筆つきキャップ | ★★★★☆ | 広い面も塗りやすい |
スポイト式 | ★★★☆☆ | 液量の調節が簡単 |
用途や作業工程に合わせて使い分けることで、細かなディテールも美しく仕上げられます。
接着剤を使うときに気をつけたい失敗パターン

プラモデル製作で接着剤を使う際には、いくつか注意しておきたい失敗のパターンがあります。
これらの失敗を防ぐことで、パーツをきれいに仕上げることができ、満足のいく作品作りにつながります。
接着剤のはみ出しによるパーツの白化
接着剤がパーツの合わせ目からはみ出してしまうと、仕上がりが美しくならないだけでなく、パーツの「白化」と呼ばれる現象が起こることがあります。
特にプラスチック用の流し込み接着剤を使う場合、接着成分が乾く過程でプラスチック表面が白く変色することがあります。
これは溶剤がプラスチックを一時的に溶かし、乾燥時に分子が不均一になってしまうためです。
白化が起きた部分は光沢感も失われ、後から修正しようとしても目立ちやすくなります。
また、部分的に白くなってしまうと塗装の仕上がりにも影響するため、はみ出しには十分気をつけましょう。
原因 | 対策 |
---|---|
接着剤のつけすぎ | 筆や細いノズルで少量ずつ塗布する |
乾かないうちにパーツを触る | 接着後はしっかり乾燥させてから触る |
必要以上の量を使ってしまうトラブル
プラモデルの接着作業では、「しっかり固定したい」と思うあまり、必要以上に接着剤を使ってしまうことがあります。
しかし、接着剤の使い過ぎは思わぬトラブルの原因になるので注意しましょう。
- パーツ表面にうっかり垂れてしまい、仕上げが汚くなる
- 乾燥途中に接着剤が流れ出して他の部分を傷める
- パーツが変形してしまうことがある
接着剤は適量を塗るのがコツです。
筆や細筆タイプのアプリケーターなどを使うと、必要な部分だけに薄く塗ることができ、失敗を減らせます。
素材と接着剤の相性ミス
プラモデルに使われている素材は主にスチロール樹脂ですが、特殊なキットの場合はABSやレジン、金属パーツが使われていることもあります。
接着剤には、それぞれ対応できる素材が決まっているため、間違ったものを選んでしまうと「全くくっつかない」「パーツが溶けてしまう」「強度が足りない」などの失敗が起こります。
メーカー表示やパッケージの説明をよく確認し、ご自身のプラモデルの素材に合った接着剤を選びましょう。
また、用途が分からない場合は、パーツのランナー部分など目立たないところで試し塗りをすると安心です。
おすすめ接着剤を使いこなして理想のプラモデル製作を楽しもう

ここまでさまざまなタイプのプラモデル用接着剤についてご紹介してきました。
接着剤選びは、仕上がりの美しさや作業のしやすさに大きく影響しますので、自分の作りたいプラモデルや製作スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
また、扱う素材やパーツの大きさによっても適した接着剤は変わってくるため、目的や用途をしっかりと考えることが失敗を防ぐコツです。
初心者の方はまず使いやすい基本の接着剤から始め、慣れてきたら速乾性や流し込みタイプなども試してみると、さらに模型製作の幅が広がります。
便利な道具やちょっとしたテクニックを取り入れることで、より理想的な仕上がりに近づけることができるでしょう。
接着剤を上手に使いこなせば、プラモデル製作がもっと楽しくなるはずです。
自分にぴったりの接着剤を見つけて、思い通りの作品作りを楽しんでください。